歯並びが悪いと口腔がんのリスクを高める?
口腔(こうくう)がんとは、口の中の粘膜にできるがんのことで、具体的には舌、歯茎、頬の内側、口の底部、口蓋(上あごの天井部分)、唇にできるものを言います。
口腔がんの原因として考えられているものにはいくつかありますが、実は「歯並びの悪さ」もリスクを上げることがある、と言われています。
今回は、歯並びと口腔がんの関係について見ていきたいと思います。
口腔がんの原因として考えられているものにはいくつかありますが、実は「歯並びの悪さ」もリスクを上げることがある、と言われています。
今回は、歯並びと口腔がんの関係について見ていきたいと思います。
口腔がんの原因
現在、口腔がんの主なリスク因子としては次のようなものが疑われています。・喫煙
・アルコール
・粘膜に対する持続的な刺激や炎症
・口内の不衛生
実際には、一つの因子のみで発症するというよりも、このなかの複数の因子が重なり合うことでがんリスクを高めると考えられています。
口腔がんと歯並びの悪さの関係
歯並びが口腔がんと関係すると考えられている理由として、「歯並びが悪く、傾いたり歯並びからはみ出したりしている歯が口内の粘膜を持続的に刺激する」ということが挙げられます。特に歯とよく接触する舌は影響を受けやすいため、舌がんは歯並びの悪さによってリスクが高まりやすいと考えられています。
口腔がんのリスクを高めやすい歯並び
下の歯の歯並びが悪い
下の歯が内側に倒れてこんでいる、内側から生えている、という場合、舌を持続に刺激して傷つけ、炎症を起こしやすいことから、舌がんのリスクを高めると言われています。
口内を噛みやすい歯並び
舌や頬の粘膜、唇を噛みやすいような歯並びになっているケースも、噛んだ部分から炎症が持続し、ガン化することがあると言われています。
幅が狭い歯並び
正常な歯並びはU字型のアーチですが、成長期の口呼吸などにより歯並びがうまく作られず、V字型になってしまうことがあります。
そうすると歯が舌に当たりやすくなったり、歯並びからはみ出した歯が口内の粘膜を刺激しやすくなったりすることで口腔がんのリスクを高める恐れがあります。
口腔がんを予防するためにできること
がんの原因には遺伝も関係していますが、後天的な要因をできるだけ排除することでリスクを下げることができます。自分でできることとしては、
・口内を不潔にしない
・歯が口内を刺激する状態を放置しない(むし歯、尖った歯、悪い歯並び)
・刺激物や熱いものを摂り過ぎない
・タバコや飲酒を極力控える
といったことがあります。
すぐにとりかかれることもあれば、歯並びに関するもののようにすぐにできないこともあるでしょう。
ですが、歯並びの悪さは状況によってはガンのリスクを高めるだけでなく、むし歯や歯周病のリスク上昇や全身の健康状態の悪化にもつながるものですので、可能であれば将来の健康のためにも、矯正治療など、根本的な解決法を検討してみるのもおすすめです。













